なまこ石鹸【口コミ・効果】3つ(白・黒・赤)を試した感想
私たちのお肌は、日々細胞の入れ替えを行い、そのコンディションをキープしています。ところが、加齢や紫外線、過剰なスキンケアなどによってターンオーバー周期が崩れてしまうと、乾燥肌をはじめとするさまざまな肌トラブルが起こりやすくなります。
そして、コンディションを崩してしまったお肌の修復に役立つのが化粧水などの基礎化粧品ですね。
ですが、もうひとつ、基本的なスキンケアも忘れてはなりません。
それは、洗顔です。
たとえば、こんなことってないでしょうか?
洗顔フォームや石鹸を変えたら、肌トラブルが改善された、あるいは、ひどくなった…。
つまり、化粧水などの基礎化粧品でのケアはもちろん大切ですが、それ以上に重視しなければならないのが洗顔で、使用する洗顔料も慎重に選んで行く必要があるということですね。
今回は、白なまこ、黒なまこ、赤なまこを配合した3種類の石鹸を使い比べてみて、その使用感や効果についてお伝えして行きます。

なまこ石鹸とは
なまこ石鹸は、マレーシアのランカウイ島が発祥の地といわれ、古くから、現地の女性たちから愛されてきたといいます。
現在では、日本国内でもなまこ石鹸の製造販売を行うメーカーが増えてきました。
そして、それらのなまこ石鹸にはさまざまな種類があり、製品によって製造工程や配合成分が異なります。
一般的には、なまこをパームオイルなどで煮てそのエキスを抽出し、石鹸素地に加えるという製造工程となっているようです。
なまこには、私たち女性が、喉から手が出るほど欲しいと願う美容成分が何種類も含まれています。
そのため、本来であれば、食用として体内に取り込むというのが最も効果的な方法であると考えられていますが、なまこのグロテスクな外観を目の当たりにしてしまうと、口に運ぶのはちょっと…と、躊躇してしまいますよね。
そのようなときに役立つのが、なまこ石鹸です。
それではまず、なまこにはどのような成分が含まれ、どのような効果を期待することができるのか、ご紹介します。
なまこ石鹸の主な美容成分
なまこには、以下の成分が含まれています。
アミノ酸
私たちの表皮には、天然保湿因子であるNMFという成分が存在し、その主成分はアミノ酸です。そして、表皮のNMFが減少してしまった場合では、乾燥肌をはじめとする肌トラブルが起こりやすくなります。
このような肌トラブルの予防や改善に役立つのがアミノ酸です。
ビタミンB群
ビタミンB群は数種類に分類され、特にビタミンB12とビタミン6は、ビタミン9(葉酸)とともに、赤血球の産生や細胞分裂を行う成分として知られています。
そして、パントテン酸には抗アレルギー作用や抗炎症効果も期待することができます。
これらのビタミンB群はアミノ酸の代謝を助け、ターンオーバーの正常化やニキビ予防に役立つことから、化粧品にも多く配合されています。
ビタミンE
強い抗酸化力を持つ成分で、活性酸素を除去する働きを持っています。ご存じの通り、増えすぎてしまうと細胞を酸化させる原因になるのが活性酸素ですので、ビタミンEを含むなまこには、アンチエイジングに効果的であると考えることができます。
ミネラル成分
なまこには、ミネラル成分が豊富に含まれています。ミネラル成分には、カルシウムやカリウム、マグネシウム、ナトリウムなどの種類がありますが、これらのミネラル成分には、お肌のバリア機能を保つ働きや、ターンオーバーを促進させる働きがあるといわれています。
コラーゲン
美容成分としてあまりにも有名なコラーゲンですが、なまこの表面のヌルヌル、あれこそが、なまこに含まれるコラーゲン成分です。コラーゲンはタンパク質の一種ですが、なまこに含まれているコラーゲンには、お肌の新陳代謝力を高め、老廃物を除去する働きを持つといわれています。
サポニン
抗アレルギー作用や抗酸化作用を持つ成分で、高い保湿効果を期待することができ、なまこ石鹸に於いては、天然界面活性剤の役割を果たしています。
コンドロイチン
コラーゲンせんいの隙間に存在している成分で、お肌の弾力や潤いを保つ働きを持っています。また、コンドロイチンは関節の軟骨部分を構成する成分のひとつとしてもよく知られ、グルコサミンサプリにも配合されていますね。
アスタキサンチン
カロテノイドという天然の赤色色素で、赤なまこに多く含まれています。アスタキサンチンには、ビタミンCの約6000倍の抗酸化作用があるといわれていますので、細胞の酸化予防や美白対策に役立つと考えることができます。
また、細胞の酸化を防ぐことができれば、シワやたるみなど、気になる年齢肌の予防や改善にも役立ちますね。
なまこ石鹸の種類・効果
なまこ石鹸は、白、黒、赤と、それぞれ異なった種類のなまこエキスを配合した製品に分類され、それぞれに異なった効果を期待することができるようです。
白ナマコ石鹸の効果
3種類のなまこの中でも最もヌメリが多く、これはコラーゲンの含有量の多さを示しています。白なまこ石鹸に配合されているコラーゲンの分子量は大きいと考えられますので、洗顔で成分をお肌に浸透させることは難しいと考えられますが、お肌の表面の乾燥予防には役立つと考えられます。
白なまこ石鹸は、特に乾燥肌が進んでしまっているお肌に適した石鹸でしょう。
黒ナマコ石鹸の効果
コラーゲンの含有量は白なまこよりも少ないといわれていますが、サポニンとセラミドの含有量が多く、乾燥肌や敏感肌対策に役立つといわれています。また、優れた洗浄力を持つといわれていますので、ニキビ肌や脂性肌の方におすすめできそうです。
赤ナマコ石鹸の効果
アスタキサンチンを含有していますので、アンチエイジング効果を期待することができるでしょう。特に小じわやシミなどの肌トラブルでお悩みの方におすすめできそうな種類の石鹸です。
なまこ石鹸の使い方
どの種類のなまこ石鹸も、市販されている一般的な石鹸と比較した場合には泡立ちが悪いといわれてていますので、使用の際には泡立てネットでよく泡立ててから使用するというのが、正しい使用方法となっているようです。
また、なまこ石鹸は溶けやすいという性質を持っていますので、使用後には高温多湿の場所を避け、風通しの良い場所で保管するのがベスト。
なまこ石鹸を3つ(白・黒・赤)使い比べてみます
それでは早速、3種類(赤・白・黒)のなまこ石鹸を使い比べて見ることにしましょう。
ピサンソープP「プルメリア」(白なまこ石鹸)
<全配合成分>
石鹸素地、グリセリン、ショ糖、ナマコエキス、水、PG、ソルビトール、ラウレス硫酸Na、オリーブ油、ヤギ乳、ココヤシエキス、コメ油、クエン酸Na、香料
香料にはプルメリアオイルが配合されています。配合成分には特に問題はありませんが、ヤギ乳、ココヤシエキス、コメ油が配合されていますので、乳製品、ココナッツ、米に対するアレルギーをお持ちの方は、使用を控えるべきでしょう。
マレーシアからの直輸入品で、こんな可愛い袋に入っていました。石鹸はポリエチレンのようなフィルムの袋に入っていました。
そして、袋の中ですでに一部分が崩れかけている感じでしたので、そっと取り出して石鹸ケースに乗せてみました。
石鹸ケースがエメラルドグリーンですので、石鹸本体の色にやや反映してしまっていますが、実際の色は、やや茶色がかった濃いめのレモン汁のような感じです。
画像でもご確認いただけるのではないかと思いますが、石鹸の一部がやや欠けているのがわかりますよね?
実際に白なまこ石鹸に触れてみたところ、なんだかとても軟らかい感じがします。上記では、なまこ石鹸の特徴として「溶けやすい」という点を挙げていますが、この意味がわかるような気がします。
また、この石鹸にはプルメリアエキスが配合されていますので、石鹸に顔を近づけると、ほのかな甘い香りがします。
これになまこエキスが配合されているとは…。
なまことはかなりかけ離れているイメージの石鹸ですので、これであれば抵抗なく使うことができそうです。
泡立てると、このような感じになりました。
使用量を泡立てネットで泡立ててみましたが、ほんの少しの量でかなり泡立ちます。また、石鹸本体が崩れてしまうのでは?と心配でしたが、それは取り越し苦労、上記の画像では石鹸の一部が欠けていますが、これは恐らく、輸送中の衝撃によって欠けてしまったものなのでしょう。
白なまこ石鹸の使い心地はかなりクリーミー、お肌に乗せた感触がとても気持ちいいです。また、泡自体がかなりしっかりしていますので、お肌に乗せて転がしている間も、泡が崩れることはありませんでした。
そして、洗い上がりはかなりサッパリしますが、お肌のツッパリ感はありません。
ただし、筆者は普通肌ですが、洗浄力はやや強いと感じましたので、乾燥肌や敏感肌の方の場合では、洗顔後すぐに保湿化粧水などで保湿を行っておくことが望ましいでしょう。
弱い香りはありますが、気になるレベルではありません。
海のクリスタル(黒なまこ石鹸)
<全配合成分>
石鹸素地、パーム脂肪酸、グリセリン、パーム核脂肪酸、ナマコエキス、炭、ヒアルロン酸Na、ハチミツ、水溶性プロテオグリカン、コミガドプロピルベタイン、水、PEG-75、BG、エチドロン酸、香料、EDTA-4Na
洗浄成分にはヤシの実由来のコミガドプロピルベタインが使用されています。
ひとつだけ心配なのはEDTA-4Naという変質防止剤です。この成分の配合量はかなり少ないものと思われますが、敏感肌の方の場合では、慎重に使用する必要があるでしょう。
石鹸本体はアルミのように袋に入っていました。炭が配合されていますので、黒なまこというよりかは炭の色が強く出ているような印象です。専用の泡立てネット付きです。
泡立ててみると、純粋な炭石鹸のような黒さはありません。これは意外でした。
配合成分を確認してみると、炭よりもなまこ成分のほうが多く配合されていることがわかりますが、炭の配合量は意外と少ないのかもしれません。
このなまこ石鹸も、少量でかなりしっかりとした泡を作ることができます。白なまこ石鹸よりもクリーミーさには欠けますが、やや硬めの泡ができますので、顔全体にしっかりと乗せて転がすことができます。
ヒアルロン酸Naや水溶性プロテオグリカンも配合されているためか、洗い上がりのお肌はしっとりと整います。
ただ、昭和時代を思わせる、昔の石鹸のような香りがしますので、この香りが苦手な方には不向きかもしれません。
使い心地はとても良いです。
いろいろな成分を欲ばって詰め込み過ぎた感は否めませんが、黒なまこや炭の洗浄力に加え、保湿成分を配合した石鹸をお望みの方には、かなりおすすめなのではないかという印象です。
能登の赤なまこ石けん(赤なまこ石鹸)
<全配合成分>
カリ含有石鹸素地、水、スクロース、グリセリン、海水、エタノール、デシルグルコシド、マナマコエキス、アスパラギン酸ジ酢酸4Na、ヒマワリ種子油、アドニスパレスチナ花エキス、ペカン酸エキス、BG
デシルグルコシドというトウモロコシまたはヤシ由来成分を洗浄成分として配合しています。その他の成分に関しては、エタノール配合というのが少々気になるところではありますが、成分の溶解を目的として配合されていると考えられますので、お肌への刺激はそれほど強くはないでしょう。
パッケージがユーモラスです。筆者はお母さんバージョンを購入してみましたが、ほかにも、お姉さんバージョンやお兄さんバージョンがあります。
とても真面目に製造されているなまこ石鹸ですが、遊び心には好感が持てます。
今回はミニサイズを購入してみました。赤なまことはいっても、実際には赤ではなく、オレンジ色で透き通るようなイメージの、とても綺麗な石鹸です。
赤なまこ石鹸を泡立てた状態です。
このなまこ石鹸もまた、少量で大量の泡を作ることができます。しっかりとした泡ですが、洗い流しのときには泡切れがとても良いという特徴があります。
また、洗い上がりはかなりサッパリとした感じになり、今回使い比べてみた3種類のなまこ石鹸の中では、この赤なまこ石鹸が最もサッパリ感が強いという印象です。
ですが、洗い上がりのお肌が突っ張るようなことはなく、また、香りがありませんので、香りを気にすることなく使用することができるなまこ石鹸をお探しの方にもおすすめできるのではないかと思います。
白なまこ石鹸で身体を洗ってみた
洗顔で試してみたのであれば、やはり身体も洗ってみたくなります。今回は香りが良いと感じた白なまこ石鹸で身体を洗ってみることにしました。
そして、これはもう、予想通りというか、期待通りというか、洗っている最中の泡立つも良かったですし、洗い上がりもお肌が突っ張ることなく、サッパリしました。
ただし、サッパリ感が強いだけに、春~夏ではちょうど良いかもしれませんが、秋~冬の期間に使用する場合では、お風呂上がりに、かなりきちんと保湿を行っておく必要がありそうです。
今回は、お風呂上がりには敢えてボディローションなどをつけず、水分が飛ぶまでしばらく放置してみました。
すると、お風呂から出た直後にはしっとりとしていたお肌が、水分の蒸発とともに、スベスベの状態へと変化しました。
これで、なまこ石鹸は、洗顔だけではなく、身体への使用にも適しているということがわかりました。
3つのなまこ石鹸(白・黒・赤)を使い比べてみた感想
なまこ石鹸は、その種類によって異なった個性を持っていることがわかりました。今回、どれかひとつ選ぶのであれば、筆者個人的にはマレーシア産の白なまこ石鹸を選びますが、黒なまこ石鹸や赤なまこ石鹸にもそれぞれに良さがあり、甲乙つけがたいというのが、正直な感想です。
なまこという海洋生物は、幼いころに魚屋さんでその姿を見かけて以来、「こんなもん、大人はよく食べるなあ…」と思っていました。
そして、筆者自身、幼いころに家族にそそのかされて、実際になまこを食べてみたことがありました。
ですが、決して美味しいとは言えず、それ以来、なまことは無縁の生活を送ってきましたが…。
同じなまこであっても、石鹸に姿を変えてしまうと意外と抵抗なく使うことができ、なんだかとても得をしたような気分です。
なまこ石鹸は、1個当たりの単価が決してお安いとはいえません。
ですが、なまこに含まれている栄養成分を知り、実際にその効果を実感すれば、それほど高いと感じることはないでしょう。筆者がまさに、それでした。
保湿、美白、アンチエイジングのすべてを叶える石鹸をお探しなのであれば、この機会になまこ石鹸を使ってみてはいかがでしょうか。
なまこ本来の姿からは想像がつかない、使い心地の良さに驚くことになると思いますよ。